2010年11月30日
山口安次郎作能装束遺作展
非常にあわただしい日々を送っています。思うに、日が暮れるのが早い。だから、なんとなく1日が短いような気がして余計にあせってしまうのではないかと…。
そんなわけで、いつかいつかと思っているといつまでも時間が作れないことに気がついたわたくし。えいっっと無理やり予定をこじ開けて、行ってまいりました。

佐野美術館で、西陣織の巨匠、山口安次郎さんの能装束遺作展が開催されています。
何年か前に、お兄さんの伊太郎さんとの源氏物語絵巻の企画もこの佐野美術館で開催されたんですが…。
安次郎さんもついに、今年2月、105歳で天に帰られました。
能装束なので、非常に豪華で、織りなのに刺繍のように柄がふっくらしていて、普通のきものに比べると、ゴッテリした感じなのですが、不思議なことに少しも下品じゃない。金糸がふんだんに使われたものでも、まったく下品にならない。何がそうさせるのでしょうか…。一番大きな要因は、やはり色かと思います。草木染めの色を研究し尽くして、今はそれにそっくりに化学染料で染めて使っているそうです。ちょっと意外でした。なぜそれほどの人が、草木染めを使わないのかと。
しかしちゃんと理由がありました。安次郎さんは江戸時代の装束から色や柄を復元して、研究して、数々の作品を織り上げた。だから、自分の作品も、未来の人たちの参考になるように、300年先も今のままの色で残るように、化学染料をつかったのだそうです。また、日本だけではなく、海外の未来の人たちもいつか研究できるようにと、外国にも数々の作品を寄贈されています。
安次郎さんの織りは、あんなにふんだんな柄が織り込まれているにもかかわらず、裏を見るととてもあっさりしています。普通なら、表に通った糸が裏にも同じようにぎっしり通っているかと思うのですが、裏はひとすくいしてあるだけなのです。だから、どんなに豪華な織の装束でも、軽く、舞いやすいのだそうですよ。
故ダイアナ妃が来日した際、白地に赤の大きな水玉のワンピースを着ていたシーン、写真や映像で時々見ますね。あのとき、あのワンピースで安次郎さんのところも訪ねていたようです。ダイアナ妃に献上した装束も、そのときの写真とともに展示されていました。
ほかにも、晩年にグッチとコラボした帯なんかもありました。ある面ではとても一徹で、ある面ではとても柔軟な方だったのかな…、などと勝手に想像。
巨匠の技を堪能いたしました。
そんな西陣織り最高峰の展覧会に、こんな恰好で行ってごめんなさい。

西陣織の帯というと、金糸銀糸の袋帯みたいなものしか持ってなかったし、下手に織りのものなどつけて行くよりは、いっそ全然関係ない方が…と思ったのですよ
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そんなわけで、いつかいつかと思っているといつまでも時間が作れないことに気がついたわたくし。えいっっと無理やり予定をこじ開けて、行ってまいりました。

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何年か前に、お兄さんの伊太郎さんとの源氏物語絵巻の企画もこの佐野美術館で開催されたんですが…。
安次郎さんもついに、今年2月、105歳で天に帰られました。
能装束なので、非常に豪華で、織りなのに刺繍のように柄がふっくらしていて、普通のきものに比べると、ゴッテリした感じなのですが、不思議なことに少しも下品じゃない。金糸がふんだんに使われたものでも、まったく下品にならない。何がそうさせるのでしょうか…。一番大きな要因は、やはり色かと思います。草木染めの色を研究し尽くして、今はそれにそっくりに化学染料で染めて使っているそうです。ちょっと意外でした。なぜそれほどの人が、草木染めを使わないのかと。
しかしちゃんと理由がありました。安次郎さんは江戸時代の装束から色や柄を復元して、研究して、数々の作品を織り上げた。だから、自分の作品も、未来の人たちの参考になるように、300年先も今のままの色で残るように、化学染料をつかったのだそうです。また、日本だけではなく、海外の未来の人たちもいつか研究できるようにと、外国にも数々の作品を寄贈されています。
安次郎さんの織りは、あんなにふんだんな柄が織り込まれているにもかかわらず、裏を見るととてもあっさりしています。普通なら、表に通った糸が裏にも同じようにぎっしり通っているかと思うのですが、裏はひとすくいしてあるだけなのです。だから、どんなに豪華な織の装束でも、軽く、舞いやすいのだそうですよ。
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Posted by 小梅店主 at 00:20│Comments(0)
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