2010年04月09日
普段着きものはハードルが高い?
ご無沙汰してすみません。
桜も咲いたのに、なかなか暖かくなりませんねぇ……。これってもしかして、このあと少しの期間暖かくなったあと、あれよと言う間に梅雨に突入するんじゃないでしょうね?少しはポカポカ陽気の中を帯つき(上着を着ない、着物と帯だけの姿)で外出できる季節を取っておいてほしいです!
さて、少し前に、twitter上で「普段着きものはハードルが高いから、まずは行事やイベントで晴れ着を着るところから始めた方が入りやすいかもしれない」というようなツイート(つぶやき)がありました。
普段着が洋服となった戦後は、呉服業界が利幅の大きい晴れ着を売ることに力を入れたこと。晴れ着をもっていても自分で着られないので結局箪笥の肥やしとなったこと。晴れ着は着る機会が多くないために出番がなくなるという悪循環に陥ってしまったこと。
…などが、きものがここまで衰退してしまった要因と考えて、その問題を解決するための手段として普段着きもの、自分で着られるきもの、自分でお手入れできるきものを提案している私にとっては「普段着きものはハードルが高い」という考えは新鮮に聞こえました。
晴れ着はハードルが高いから、普段着きものから始めよう、という私の考えとはまったく正反対。でも、確かにそういう面もあるだろう、とも思ったのです。
ほとんどの人が洋服を着ている中では、きもの姿はやっぱり少し特異です。着ていると「あらどこかへお出かけ?」とか「今日はきもの?」とか、洋服だったら言われないのに、きものだと言われることがあります。知らない人にジロジロ見られることもあります。だから、周囲の理解を得にくい(?)環境で着るよりは、行事や式典など、安心して着ていられる場面で着ることから始めた方がいいんじゃないか、ということなんですね。
そうですね~~~、そう思う方も、大勢いらっしゃると思いますよ。ひとくくりに「きものが着たい」と言っても、いつ着たいのかはいろいろだと思います。
年代によっても、結婚適齢期のお嬢さんは、自分や友達の結婚式で晴れ着が着たいかも知れないし、子どもの七五三、入学や卒業の関係してくる世代だったら、そういうときに晴れ着が着たいかもしれないし、熟年世代だったらちょっとした買い物やお食事や鑑賞に、すこしいい普段着を着たいかもしれないし。
またもちろん、日頃から普段着としてきものを着たい方もいるでしょう。
ですからね、晴れ着なら着たい、と思うんであれば、晴れ着を着てください!
いいんです。どんな時でも、どんな方法でも、とにかく着てる人が増えること、それが大事。
……でもね、やっぱり同じところに戻っちゃうんですよ。晴れ着、着たいけど着ない……んでしょ?自分で着られないから、手入れができないから、着る機会がないから……。そういう声、今までどれだけ聞いてきたことか。着たいのは晴れ着、でも着ない、着られない。どうしたらいいんですかね。
そしてまた、同じところへ辿りつくんです。
私は、自分の通ってきた道を振り返ると、確かに最初は「何かの時にはきものを着たい」=晴れ着派でした。でも着られるようになると、もっと着たくなって、着たい時に着ようと思うと、晴れ着ではなくて普段着が適当だった。普段着はいろんなことがラクチンです。晴れ着に比べて、気軽にトライできる面もいっぱいあります(人目が気になる問題を除けばですね)。そして普段着で着慣れていると、ここぞの場面で晴れ着もパッと着られるわけで。
だから私は、きものを着たいけど着ていない人、着られない人には、やっぱり普段着をおすすめする立場を取ろうと思うのです。
そして、普段着じゃなくて晴れ着が着たいのだという人は、ごめんなさい、世の中には晴れ着対応のサービスもいっぱいありますから、そちらをご利用になって、ぜひ「着たいけど着ない、着られない」から一歩踏み出してみてほしいです。
またご近所さんでしたら、私でよかったら着方をお教えしますし、もろもろのご相談も承りますのでメッセージください。
世の中に一つでも多くのきもの姿が増えること。
次の世代にも、きもののことをちゃんと伝えること。
それが小梅の願いです。
にほんブログ村 着物・和装←もしよろしければポチっとお願いします!
桜も咲いたのに、なかなか暖かくなりませんねぇ……。これってもしかして、このあと少しの期間暖かくなったあと、あれよと言う間に梅雨に突入するんじゃないでしょうね?少しはポカポカ陽気の中を帯つき(上着を着ない、着物と帯だけの姿)で外出できる季節を取っておいてほしいです!
さて、少し前に、twitter上で「普段着きものはハードルが高いから、まずは行事やイベントで晴れ着を着るところから始めた方が入りやすいかもしれない」というようなツイート(つぶやき)がありました。
普段着が洋服となった戦後は、呉服業界が利幅の大きい晴れ着を売ることに力を入れたこと。晴れ着をもっていても自分で着られないので結局箪笥の肥やしとなったこと。晴れ着は着る機会が多くないために出番がなくなるという悪循環に陥ってしまったこと。
…などが、きものがここまで衰退してしまった要因と考えて、その問題を解決するための手段として普段着きもの、自分で着られるきもの、自分でお手入れできるきものを提案している私にとっては「普段着きものはハードルが高い」という考えは新鮮に聞こえました。
晴れ着はハードルが高いから、普段着きものから始めよう、という私の考えとはまったく正反対。でも、確かにそういう面もあるだろう、とも思ったのです。
ほとんどの人が洋服を着ている中では、きもの姿はやっぱり少し特異です。着ていると「あらどこかへお出かけ?」とか「今日はきもの?」とか、洋服だったら言われないのに、きものだと言われることがあります。知らない人にジロジロ見られることもあります。だから、周囲の理解を得にくい(?)環境で着るよりは、行事や式典など、安心して着ていられる場面で着ることから始めた方がいいんじゃないか、ということなんですね。
そうですね~~~、そう思う方も、大勢いらっしゃると思いますよ。ひとくくりに「きものが着たい」と言っても、いつ着たいのかはいろいろだと思います。
年代によっても、結婚適齢期のお嬢さんは、自分や友達の結婚式で晴れ着が着たいかも知れないし、子どもの七五三、入学や卒業の関係してくる世代だったら、そういうときに晴れ着が着たいかもしれないし、熟年世代だったらちょっとした買い物やお食事や鑑賞に、すこしいい普段着を着たいかもしれないし。
またもちろん、日頃から普段着としてきものを着たい方もいるでしょう。
ですからね、晴れ着なら着たい、と思うんであれば、晴れ着を着てください!
いいんです。どんな時でも、どんな方法でも、とにかく着てる人が増えること、それが大事。
……でもね、やっぱり同じところに戻っちゃうんですよ。晴れ着、着たいけど着ない……んでしょ?自分で着られないから、手入れができないから、着る機会がないから……。そういう声、今までどれだけ聞いてきたことか。着たいのは晴れ着、でも着ない、着られない。どうしたらいいんですかね。
そしてまた、同じところへ辿りつくんです。
私は、自分の通ってきた道を振り返ると、確かに最初は「何かの時にはきものを着たい」=晴れ着派でした。でも着られるようになると、もっと着たくなって、着たい時に着ようと思うと、晴れ着ではなくて普段着が適当だった。普段着はいろんなことがラクチンです。晴れ着に比べて、気軽にトライできる面もいっぱいあります(人目が気になる問題を除けばですね)。そして普段着で着慣れていると、ここぞの場面で晴れ着もパッと着られるわけで。
だから私は、きものを着たいけど着ていない人、着られない人には、やっぱり普段着をおすすめする立場を取ろうと思うのです。
そして、普段着じゃなくて晴れ着が着たいのだという人は、ごめんなさい、世の中には晴れ着対応のサービスもいっぱいありますから、そちらをご利用になって、ぜひ「着たいけど着ない、着られない」から一歩踏み出してみてほしいです。
またご近所さんでしたら、私でよかったら着方をお教えしますし、もろもろのご相談も承りますのでメッセージください。
世の中に一つでも多くのきもの姿が増えること。
次の世代にも、きもののことをちゃんと伝えること。
それが小梅の願いです。
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15周年ありがとうございます
Love&Kimono vol.12ご報告と、来年からのラブきも
エステと着物のコラボイベント。美へのこだわりにひれ伏す1日
Love&Kimonoご報告と、3月ですが新年の抱負
シルックについていろいろ考えてみた
ありがとうございました!LOVE&KIMONOご報告
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ありがとうございました!LOVE&KIMONOご報告
Posted by 小梅店主 at 11:40│Comments(2)
│つぶやき
この記事へのコメント
ブログ、楽しみにしてました。
私も前から着たいけど、着れない。着付けも時間とお金が・・・。
最近、友人に誘われて、着物着て近場の散策をしました。
楽しかった!
すその長さとか帯とか『おかしいわよ』と 親切に教えてくださる方はありがたくても、落ち込んじゃうんです。
でも今回は『羽織』があるから…と ガードして楽しめました。
だから、ここの着物は気になって仕方がないです。
楽しみにしています。
私も前から着たいけど、着れない。着付けも時間とお金が・・・。
最近、友人に誘われて、着物着て近場の散策をしました。
楽しかった!
すその長さとか帯とか『おかしいわよ』と 親切に教えてくださる方はありがたくても、落ち込んじゃうんです。
でも今回は『羽織』があるから…と ガードして楽しめました。
だから、ここの着物は気になって仕方がないです。
楽しみにしています。
Posted by naduki at 2010年04月09日 12:52
nadukiさん
コメントありがとうございます。楽しみにしてくださっているのですね、忘れた頃の更新で、申し訳ございません。
「お直しおばさん」は確かにありがた迷惑なこともありますね。そういうおばさんこそ、きもの着てないし…。きっと着物のことになると、日本人のDNAがついつい反応してしまうのではないでしょうか。
私も、エスカレーターで下っていたら、後ろの方に「襟がきものから出てるわよ」と引っ張られたことがあります。こういう方には、ぜひローライズのジーンズから下着が覗いてしまっている人に「パンツ見えてるわよ」と指摘してもらいたいですね(笑)!
それはさておき、羽織があると安心して出かけられますよね。お直しおばさんを恐れず、ぜひまた着物でお出かけなさってくださいね。
小梅のはじめてきものは、もちろんおススメです。たくさんの種類をご用意しているわけではないので、その中でお気に召すものがあればよいのですが…。
ポツリポツリの更新で恐縮ですが、またどうぞご覧になってみてください。
コメントありがとうございます。楽しみにしてくださっているのですね、忘れた頃の更新で、申し訳ございません。
「お直しおばさん」は確かにありがた迷惑なこともありますね。そういうおばさんこそ、きもの着てないし…。きっと着物のことになると、日本人のDNAがついつい反応してしまうのではないでしょうか。
私も、エスカレーターで下っていたら、後ろの方に「襟がきものから出てるわよ」と引っ張られたことがあります。こういう方には、ぜひローライズのジーンズから下着が覗いてしまっている人に「パンツ見えてるわよ」と指摘してもらいたいですね(笑)!
それはさておき、羽織があると安心して出かけられますよね。お直しおばさんを恐れず、ぜひまた着物でお出かけなさってくださいね。
小梅のはじめてきものは、もちろんおススメです。たくさんの種類をご用意しているわけではないので、その中でお気に召すものがあればよいのですが…。
ポツリポツリの更新で恐縮ですが、またどうぞご覧になってみてください。
Posted by 小梅店主 at 2010年04月09日 17:28